映画館では、限られたスクリーンと時間の中で、作品ごとに上映回数を決めています。
多くの観客が見込まれる作品には多くの上映枠が用意されると考えれば、上映回数は、映画館がその作品にどれくらいの需要を見込んでいるのかを見る一つの手掛かりにもなります。
もちろん、上映時間や公開時期、配給との契約なども影響するため、上映回数だけで人気や期待度を決めることはできません。
それでも、数の限られたIMAXを「どの作品に、何回使っているのか」は気になるところ。
今回は2026年9月30日〜10月6日のIMAX上映441回を集計しました。すると、『オデュッセイア』が全体の約半分を占める一方、『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』は朝に集中するなど、作品によってかなり違った使われ方が見えてきました。
(参照元は109シネマズ、KINEZO / T・ジョイ系、SMT、TOHOシネマズ、イオンシネマ、シネマサンシャイン、ユナイテッド・シネマ系のスクリーンです。)
今週のIMAX上映回数ランキング
まずは、期間中のIMAX上映回数を作品別に見てみます。
| 順位 | 作品 | IMAX上映回数 | 割合 |
|---|---|---|---|
| 1 | オデュッセイア | 226回 | 51.2% |
| 2 | ディスクロージャー・デイ | 177回 | 40.1% |
| 3 | 映画ちいかわ 人魚の島のひみつ | 28回 | 6.3% |
| ― | その他 | 10回 | 2.3% |
| 合計 | 441回 | 100% |
今週のIMAXはかなり偏った編成です。
『オデュッセイア』と『ディスクロージャー・デイ』を合わせると403回。**この2作品だけでIMAX上映全体の約91%**を占めています。
一方で、上映回数だけでは分からない違いもありました。
時間帯まで見てみると、3作品のIMAXの使われ方はかなり異なります。
『オデュッセイア』だけでIMAX上映の半分
今週もっとも多くIMAXで上映されたのは『オデュッセイア』でした。
期間中の上映回数は226回。全441回の51.2%なので、今週確認できたIMAX上映のおよそ2回に1回が『オデュッセイア』だったことになります。
時間帯別では、朝50回、昼112回、夜64回。
| 時間帯 | IMAX上映回数 |
|---|---|
| 朝 | 50回 |
| 昼 | 112回 |
| 夜 | 64回 |
| 合計 | 226回 |
※上映開始時刻が11時より前を「朝」、11時〜16時台を「昼」、17時以降を「夜」として集計。
特定の時間帯だけではなく、朝から夜までIMAXが使われているのが特徴です。
公開から数週間が経っているにもかかわらず、今週もIMAX上映全体の半分を占めています。
新作が公開されるたびにIMAXの上映枠を譲っていく作品もある中で、これだけの上映回数が残っていること自体、『オデュッセイア』の大きな特徴といえそうです。
『ちいかわ』は28回中22回が朝
『映画ちいかわ 人魚の島のひみつ』は、『オデュッセイア』とはかなり違った使われ方をしています。
IMAX上映は全部で28回。上映回数だけなら『オデュッセイア』や『ディスクロージャー・デイ』とは大きな差があります。
しかし時間帯を見ると、かなり特徴的です。
| 時間帯 | IMAX上映回数 |
|---|---|
| 朝 | 22回 |
| 昼 | 2回 |
| 夜 | 4回 |
| 合計 | 28回 |
28回のうち22回が朝。約8割が朝のIMAX上映です。
さらに曜日で分けると、平日5日間で12回、土日の2日間で16回。
1日平均では、平日2.4回に対して土日は8回となります。
『ちいかわ』はすでに公開からかなり週数が経っている作品です。
それでもIMAX上映そのものがなくなったわけではなく、朝や土日を中心にIMAXの枠が残っているのが面白いところです。
『オデュッセイア』のように一日を通してIMAXを使う作品がある一方で、公開から時間が経つと特定の時間帯に上映を残す。
1週間の上映回数だけではなく、「いつ上映されているのか」を見ることで、そうした違いも見えてきます。
『ディスクロージャー・デイ』は夜のIMAXで最多
公開されたばかりの『ディスクロージャー・デイ』は、IMAX上映177回で今週2位でした。
『オデュッセイア』の226回には届きませんが、時間帯別に見ると順位が逆転するところがあります。
| 作品 | 朝 | 昼 | 夜 | 合計 |
|---|---|---|---|---|
| オデュッセイア | 50回 | 112回 | 64回 | 226回 |
| ディスクロージャー・デイ | 34回 | 71回 | 72回 | 177回 |
| 映画ちいかわ 人魚の島のひみつ | 22回 | 2回 | 4回 | 28回 |
『ディスクロージャー・デイ』は朝34回、昼71回、そして夜72回。
夜だけなら、『オデュッセイア』の64回を上回って最多です。
特に平日は、仕事や学校の後に映画館へ行きやすい夜は、観客が集まりやすい時間帯の一つと考えられます。
その夜のIMAXに、公開直後の『ディスクロージャー・デイ』が多く配置されているのは興味深いところです。
全体では『オデュッセイア』がIMAXの半分を占めている一方、夜になると新作の『ディスクロージャー・デイ』の方が多い。
総上映回数だけでは見えない、今週のIMAX編成の特徴です。
公開時期の違う3作品が、同じIMAXを使っている
今回の3作品は、公開からの時期も異なります。
『ディスクロージャー・デイ』は公開直後。『オデュッセイア』は公開から数週間が経ち、『ちいかわ』はさらに長く上映が続いている作品です。
その3作品が同じIMAXスクリーンを使いながら、
『オデュッセイア』は朝から夜まで広く上映される。
『ディスクロージャー・デイ』は夜に強い。
『ちいかわ』は朝と土日に集中する。
という違いが出ています。
映画館にはIMAXスクリーンがいくつもあるわけではありません。
新作が入れば、それまで上映していた作品との間で限られた上映時間を分ける必要があります。
そう考えると、公開初週に何回IMAXを使うのかだけでなく、公開から時間が経った作品がどの時間帯に残っていくのかを見るのも面白そうです。
上映回数から映画館の「期待」は見える?
上映回数が多いからといって、そのまま「映画館がその作品を高く評価している」という意味ではありません。
ただ、映画館も観客がまったく来ないと予想している作品に、多くの上映枠を用意するとは考えにくいでしょう。
特にIMAXのように使えるスクリーンが限られていれば、どの作品に何回使うかは重要になります。
今回なら、『オデュッセイア』にIMAX上映の半分以上を用意し、公開直後の『ディスクロージャー・デイ』には夜にも多くの上映枠を置き、公開から時間の経った『ちいかわ』は朝や土日を中心に残している。
もちろん、その理由を上映スケジュールだけから断定することはできません。
それでも、映画館が「この作品を観たい人はどれくらいいるのか」「いつ観に来るのか」をどう見込んでいるのかを考える手掛かりにはなります。
上映スケジュールは映画を観る時間を探すためのものですが、こうしてまとめて眺めてみると、映画館が限られたスクリーンをどう使っているのかも見えてきます。
今週のIMAX上映まとめ
最後に、今週のIMAX上映をまとめます。
| 順位 | 作品 | 上映回数 | 割合 | 朝 | 昼 | 夜 |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | オデュッセイア | 226回 | 51.2% | 50 | 112 | 64 |
| 2 | ディスクロージャー・デイ | 177回 | 40.1% | 34 | 71 | 72 |
| 3 | 映画ちいかわ 人魚の島のひみつ | 28回 | 6.3% | 22 | 2 | 4 |
| ― | その他 | 10回 | 2.3% | ― | ― | ― |
| 合計 | 441回 | 100% |
今週は『オデュッセイア』と『ディスクロージャー・デイ』だけで、IMAX上映の約91%を占めました。
ただ、上映回数だけでなく時間帯まで見ると、『オデュッセイア』は幅広い時間帯、『ディスクロージャー・デイ』は夜、『ちいかわ』は朝という違いがあります。
そして来週、新しい作品が公開されれば、この配分もまた変わります。
『オデュッセイア』はどれだけIMAXを維持するのか。『ちいかわ』の朝上映は残るのか。新作にはどれだけの枠が用意されるのか。
今後も、上映スケジュールから**「今週、映画館はIMAXをどう使ったのか」**を見ていきます。

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